キャットフードについて

ここ20~30年でキャットフードは急速に発展し、様々な種類から選べるようになりました。

人間の残り物のご飯にお味噌汁をかけたものを与えていた頃には考えられないような猫の身体を考慮したフードの開発や完全室内飼いなどによって猫の寿命もぐんと伸びたと言うのも納得できます。

半面、種類がありすぎてどれを選んだらよいのかわからないとか、しばらく食べていたのに飽きたのか

急に食べてくれなくなったとか、食事に関しての悩みは犬よりも猫の方がかなり多いようです。

今はインターネットで何でも調べる事の出来る時代ですので良さそうなキャットフードを検索される方も多いことでしょう。ですがそこには注意点もあって、多くのWeb記事で絶賛されているフードが、実はそれが宣伝であると一見分からないような巧妙な宣伝記事(ステルスマーケティング)やアフィリエイトによるものの場合もあります。とても素晴らしいことばかり書いてあるので「このフードさえ与えれいれば猫は何の問題もなく健康になれる」という錯覚に陥りそうにすらなります。

すぐに買ってあげたくなるところですが、そこで「ちょっと待てよ…」と一呼吸置いてみてください。

「うちの子は腎臓が少し弱ってきているようだけど、たんぱく質やリンの含有量はどれくらいかな」とか

「下部尿路疾患が心配だけど尿のpH値の考慮はしてあるのかな」とか猫さんの個々の身体の状態とフードの含有成分が与えるにふさわしいかどうかを一度確認してから購入をされた方が安心です。

またフードを変えた時には便秘や下痢になっていないか、頻繁に嘔吐しないか、注意しながらそれまでのフードに少しずつ混ぜてみて様子を見た方が良いかと思います。どんなに素材にこだわった素晴らしいフードでも便の状態が悪くなればそれは、その猫さんに合っていないフードと言うことになります。

排便が良好で、更には健康診断、尿検査で何も問題なく過ごせていればそのフードは猫さんに合っていると言えるでしょう。猫さんは私達が与えるフードしか食べることができません。情報があふれ、簡単に手に入る時代だからこそ、それに振り回されずに本当に猫さんに合ったフード選びをしてあげなければと、最近私も痛感しているところです。